企業理念を絵本にするという選択|会社の想いを「読まれる物語」に変える方法

企業理念を絵本にするという選択|会社の想いを「読まれる物語」に変える方法

会社には、それぞれ物語があります。

なぜ、この会社をつくったのか。

最初のお客さんは誰だったのか。

うまくいかなかったとき、何を支えに続けてきたのか。

そして、これから何を大切にしていきたいのか。

でも、そうした大切な話ほど、会社案内の数行やホームページの「企業理念」という欄だけに収まってしまっていることがあります。

僕は画家・絵本作家として活動するなかで、

「会社の想いこそ、絵本にしたら面白いんじゃないか」

と考えるようになりました。

4000人以上規模のイベントでメインビジュアルを担当

企業理念は読まれなければ伝わらない

企業理念やミッションを掲げている会社はたくさんあります。

でも、それを社員全員が自分の言葉で説明できるでしょうか。

理念そのものが悪いのではなく、言葉だけでは「自分の話」として受け取りにくいことがあります。

たとえば、

「地域社会への貢献」

という一文だけを見るのと、

創業者が地域の人に助けられながら最初のお店を開き、「いつかこの街に恩返しをしたい」と考えるようになった物語を読むのでは、受け取り方が変わります。

理念の後ろにある出来事や人の気持ちまで伝える。

そこに、物語の役割があると思っています。

なぜ「絵本」なのか

僕が面白いと思っているのは、絵本には年齢や役職の壁がほとんどないことです。

社長でも読める。

新入社員でも読める。

社員の子どもにも読める。

お客さんにも読んでもらえる。

文章だけの会社案内とは、少し違います。

絵と短い言葉で物語を追えるからこそ、会社のことを知らない人にも入口をつくることができます。

heyのオリジナル絵本「てとて オニのきもち」

周年記念を「記念品」で終わらせない

10周年、30周年、50周年。

会社にとって大きな節目です。

記念品をつくったり、式典を開催したりするのも素敵です。

でも僕なら、その会社が歩いてきた時間そのものを残したいと思います。

創業した日のこと。

最初の商品。

失敗した出来事。

支えてくれた人。

会社が変わるきっかけになった出来事。

そして未来への想い。

それらを一冊の物語にします。

周年が終わったあとも本棚に残り、何年後でも開くことができる。

それが絵本の面白さです。

採用にも使える

僕が企業絵本で可能性を感じているもう一つの使い方が「採用」です。

求人票では、給与や勤務時間、仕事内容などは伝えられます。

でも、

「なぜこの会社が存在しているのか」

までは伝えきれないことがあります。

面接や会社説明会の前に一冊の物語を読んでもらえたら、その会社が大切にしている価値観を知ってもらうことができます。

条件だけではなく、

「この会社の考え方が好きだ」

という人と出会う入口にもできると思っています。

社員の家族にも会社を知ってもらえる

これは、僕が特に面白いと思っているところです。

家で子どもから、

「お父さん(お母さん)って、どんな会社で働いているの?」

と聞かれたとき。

会社案内を渡すことは、なかなかありません。

でも絵本なら、

「こんな会社なんだよ」

と一緒に読むことができます。

会社と社員だけではなく、

社員の家族まで物語でつながる。

企業絵本には、そんな使い方もできると思っています。

heyが企業の絵本をつくるときに大切にしたいこと

僕がやりたいのは、企業理念をそのまま絵に置き換えることではありません。

まず話を聞きます。

創業した理由。

忘れられない出来事。

大切にしている人。

失敗したこと。

これから実現したい未来。

そこから、その会社にしかない物語を探します。

格好いい会社に見せるためではなく、

「この会社って、こういう人たちがつくっているんだ」

と感じてもらえる一冊にしたい。

それが、僕が考える企業絵本です。

絵本は「残るメディア」でもある

SNSの投稿は流れていきます。

広告にも掲載期間があります。

ホームページもいつか変わります。

でも本は、誰かの手元に残ります。

5年後。

10年後。

会社がさらに大きくなったとき。

昔つくった一冊を開いて、

「僕たちはここから始まったんだ」

と振り返ることができる。

僕は、そこに絵本の価値があると思っています。

まとめ|会社の想いを、物語として残す

企業理念。

創業ストーリー。

周年。

採用。

地域との関係。

一見すると別々のものですが、その中心には必ず「人の想い」があります。

その想いを、文章だけではなく絵と物語で残す。

そして社員、お客さん、家族、地域へ届けていく。

会社の歴史を、100年後にも読める物語へ。

そんな絵本をつくれたらと思っています。

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